2012年5月9日水曜日

GWのKARUIZAWA

話は遡るが、5月5日はまずまずの天候。
佐久市でバルーンフェスティバルというイベントを毎年この時期に開催しているらしい。
ひょんなことから興味をそそられた。
どうやら熱気球を飛ばすイベントらしい。
それも夜明け直後と日没直前の風が凪いでいる時間帯のみの開催。
朝6:30に佐久市到達は困難なので15:30~の部の鑑賞を決意した。

ただバルーン見物だけでは面白みもないので、
クルマにKuotaKharmaを積み込み佐久平駅へ向かい、
新幹線でひと駅輪行で軽井沢に降り立つ計画とした。

盆とGWはクルマで軽井沢へ行くもんじゃない。
県外ナンバー車に埋もれて大渋滞に巻き込まれるのは必定。
ナイスなアイデアに思えたのであった。

佐久平駅も乗客多数。軽井沢駅はさながら都内のような賑わいだった。

軽井沢駅の北口に向かって輪行袋を肩に担いで向かう。
旧軽銀座への道路は原宿か!?ってくらいの人。
車道は大渋滞。
自転車はいい。人混みも渋滞もお構いなしだ。

とりあえず、マイナスイオンを全身に浴びながら別荘街を走る。
レンタルサイクルでお散歩のカップルも目にする。
何するわけでもないので目的も無くただ走る。
軽井沢は標高の高い森を切り開いただけに360度緑の世界。
多湿のため苔がものすごい。

「久しぶりに別荘を訪れ、室内に入ると、
カーペットが鮮やかな緑色になっていた。
管理人も気が利くなと感心して足を踏み入れたら
緑の絨毯が全部苔だった。」

軽井沢の住人に以前こんな笑い話を聞いたことがある。

別荘へ向かう道に沿って生えた苔の曲線が見事。

樹木に遮られて陽射しが地面に届かない。
走っていてもヒンヤリだ。

しばらく走ると三笠ホテルに辿り着いた。
明治期の信州の鹿鳴館。情緒のある洋館。
今は国の重要文化財で旧三笠ホテルとして観光名所となっている。

旧三笠ホテル正面から。当時の半分が取り壊されたが母屋は見学可能だ。400円。

駅、旧軽銀座からは離れた静かな森の一角。
明治の頃はここから軽井沢駅が見渡せるほど開拓されていなかった。
西洋文化が珍しい当時、多くの財界、文化人、外国人が訪れた。
その頃の宿帳が館内に展示されている。


建物だけでなく、ベッドや浴槽、テーブルなどの備品もそのまま残っている。
客室によってはトイレとバスルームがなく、
共同のトイレとバスルームが設置されている。

平成の世の近代ホテルに較べたら驚くほど粗末に見えるが、
明治40年にシャンデリア、水洗トイレ、カーペット採用など
最高級の設備とサービスを謳い、
一般人には手の届かない高級ホテルだったのだろう。


一階正面の玄関の右手には広いロビー。
三面の窓から差し込む陽光がやさしく感じる空間。
なんとも言えないタイムスリップ感を味わえる。


軽井沢にはもうひとつ、
歴史に彩られた名ホテルがある。
かのジョンレノンもこよなく愛した万平ホテル。
現在も営業している人気ホテルだ。
この三笠ホテル、
創業者は作曲家故山本直純氏の祖父である、
山本直良氏なのだが、
建設に際して助言を仰いだ人が佐藤万平氏。

日本有数の観光地の黎明期にはそんな邂逅があったんだね。


併せて万平ホテルを紹介したいところだが、
残念ながら時間の制約で叶わなかった。

旧軽銀座へ戻り、
はちみつソフトでカロリー補給をする。
通りは人で溢れていた。



はちみつ専門店(?)でハチミツたっぷりのはちみつソフト食す。

せっかくなので、
駅の反対側にあるアウトレットへ寄ってみる。
時刻は14:00。

お気に入りのアディダスアウトレットも人人人!
ちょうど全品40%OFFのタイムサービス中。
だが、ほしいものが見つからなかった。

そろそろバルーンフェス開始時刻が近づくため、
佐久市へ向かい始める。
佐久平駅→軽井沢駅が新幹線で10分。
時速150kmで走ると仮定すると距離25km。
佐久平駅から会場まで6km。
31kmを1時間半で走破と目論んだ。

ところが軽井沢から佐久への道のりは楽ではなかった。
登り坂を考慮していなかったのだ。
軽井沢と佐久市の標高差を見れば
あながち間違いではないのだが、
ことはそう単純ではなかった。

信濃追分まではほぼ登り坂。
そこからは一気に下る。
御代田町を気持ちよく走ると浅間山絶景スポット。

キャベツ畑からの浅間山。

時折道草するものだから
バルーンフェス会場到着は16時を回ってしまった。
ところが...
見物客はいれどバルーンが宙に浮いてる様子が無い???
これは!
すでに終了してしまったのか!?

交通整理のおじさんに訊ねてみたところ、
強風のため午後の部中止!!
空しく帰路に着く見物客。
なんでも風速3mで中止なのだそうな。

風速3mって...
限りなく無風な状態じゃないか。
危険回避なのだからしょうがないのか...

しかしそう考えると、
GWを利用して遠方からの見物は
高リスクなイベントってことになってしまうぞ。
なかなかメジャーにならない理由がなんとなくわかった気がした。

それほど強い風には感じなかったのだが...

そんなワケで、
こんなことなら軽井沢で万平ホテル見物など、
マッタリしてりゃよかったと思い返してしまうのであった。


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