2012年3月11日日曜日

2012 JFL開幕戦

先週は味スタで松本山雅の、いや、
長野県のクラブとして初のJ2スタートに立ち会うことができた。
地元メディアは持ちきりの一週間だった。
昨日には、J1が開幕、
残念ながらオレンジは全敗だった。
そして本日3月11日、
JFL2年目を迎えた
AC長野パルセイロの2012年が始まった。


心配された天気も上々、
マウンテンバイクに跨り、
南長野運動公園へ向かうが、
今日は南風のため、
押し返すアゲインストで肌寒い。

AC長野のホームゲームの日は
毎回なのだが、
逸る気持ちからペダルもフル回転だ。
国道18号を南へひた走る。

知り合いが20人は
観戦に訪れているはずだが、
探すに苦労するほど大勢の人。
3月とはいえ、
肌寒い南長野もオレンジ色の
熱気で暖かく感じる。

JFL開幕の相手は、
今季JFLへ昇格した
静岡の藤枝MYFC。
元Jリーガーを擁する侮れない相手だ。

試合開始前には、
恒例のまぜそばで空腹を満たし、
今日はメインスタンド最上段へ。
といっても
南長野運動公園のメインスタンドの
半分以上は芝生席。
ここが足の踏み場のないほど
大勢の人で埋まっている。
入場者数が2,000人を超えると
大半が芝生席で観戦することになる。
平均3,000人達成には
かなりのハンディキャップだ。

3,000人も入らないのに
新しいスタジアムが必要なのか?
の意見もあるが、
座席がないスタジアムで
3,000人が可能なのか?
とも感じてしまう。

そんな不都合な観戦事情の中、
パルセイロサッカーを見たい想いで
訪れる人々が増えて欲しい。


キックオフ前には、
東日本大震災で被害にあった
人々にささげる黙祷。

あらためて
一年前の東北と栄村の悲劇が蘇る。


さて、試合なのだが、
序盤から観衆を魅了する
パルセイロサッカーが炸裂。
出足でもたつきのある
藤枝を翻弄する細かいパス繋ぎ、
新戦力FW松尾へ送った縦パスから
頭で後方へ流す縦の流れが
スムースで実に効果的。
再三のチャンスを作り出す。

アルテ高崎からの新戦力17番松尾

また、昨年後半戦は
FW起用で得点源となった藤井も
華麗なトラップとボールキープで
左サイドハーフから冷静なプレーで
ゲームにアクセントを与える。
左サイドバックには、
J2草津で出場経験豊富な6番佐田。
連携がイマイチなのか、
佐田がサイド深く切り込む姿が少なかったが、
鋭い寄せで囲い込む藤枝選手を
見事な足技でかわすなど
Jリーガーの片鱗を見せる。


右サイドは向、寺田の昨年コンビだが、
得点源、向には3人でマークが徹底されており、
序盤は向の持ち前の
グラウンダーパスも封印されてしまう。
しかし、
向へのマークに集中するあまり、
右サイドバック寺田がフリーになる場面が
目に付くようになる。

そして、
記念すべき2012年初ゴール。
それは寺田のヘディングから生まれた。

AC長野のゲームでセットプレー得点シーンは、
流れ星ほど珍しいが(言いすぎかな笑)
相手から見たら一瞬の隙に早い時間で得点。
この先制点が勢いを加速させることになる。

まるで覚醒したかのような、
GK諏訪の綺麗なゴールキックが
前線松尾へ。
松尾から正面に飛び込んできた宇野沢、
さらに右からの向へ渡り右足一閃、
2点目が相手ゴールに突き刺さる。

華麗なパスと流れるようなスピードの
得点に観衆は大盛り上がり。
ゴール裏では恒例ラインダンスが繰り広げられる。

ゴールに沸き返るサポーター。ラインダンスやってます。

ゴール裏サポーターを見渡せば、
自分の親ほどのおじちゃん、おばちゃんもいる。
子供からお年寄りまで幅広い世代が
ここ南長野で
選手と同じ方向を向いている瞬間。
一年前3.11で深まった人の絆が
舞台は違えど長野で、
サッカーで深まるなんて素晴らしい。
もっと大勢の長野市民に体験して欲しい。


後半には向の2点目で3-0、
さらには宇野沢のトドメの一撃で
昨年に続き、
開幕戦4-0勝利。

初参戦で勝ち点が見込めない状況の
藤枝MYFCも最後まで
力いっぱい走り、
1点を奪いに仕掛ける前向きさも
心に残った。

AC長野の新戦力は、
FW松尾、竹腰のアルテ組、
MF佐藤、
DF佐田、川邊、
5人のプレーを見ることができた。

中でも松尾の存在は、
得点こそ無かったが、
そのスピードとボールセンスに
今後の活躍を予感させた。

DF川邊も小川とのセンターバックで
安定感を見せ、
佐田は個人技でレベルの高さを見せた。

90分間で
スピーディでスリリングなサッカー。
昨年に増して強いパルセイロを見せてくれる。
そんな期待を感じさせてくれた試合だった。

薩川監督が口癖のように言う。

"あいつらに上で戦わせてやりたい"

我々長野市民が
この素晴らしいクラブのために
薩さんと同じ気持ちになれたら、
Jは遠い世界じゃない。
俺たちも闘わなきゃ。



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